総長からのメッセージ

京都大学総長
京都大学総長
山極 壽一

京都大学をめざすみなさんへ

 グローバル化や国際化が急速に進む中、現代の大学には創造力とともに、国際舞台で活躍する実践的な能力の育成が求められています。それを達成するために、京都大学は卓越した知の継承と新しい知識や技術を積極的に取り入れて、多様で調和の取れた教育体制を構築してきました。全学体制で基礎・教養教育を実施する国際高等教育院を立ち上げ、日本で最大規模を誇る研究所や研究センターの教員たちも参加して、様々な最先端の研究に触れられる少人数セミナー形式による「ILAS セミナー」を開講しています。起業家精神を養う「学生チャレンジコンテスト」や 海外武者修行を奨励する「おもろチャレンジ」など、学生それぞれが自分の個性や能力に気づき、それを多様な分野へ伸ばしていけるような道を用意しています。創造力やイノベーションは、同じような能力が競争することではなく、違った能力が出会い、協奏するところから生まれます。そういった出会いや、異なる視点の思いがけない融合が可能な環境を豊かに整えることが、これからの大学の使命だと考えています。

 今、世界は新型コロナウイルスの脅威にさらされており、残念ながら終息のめどは立っていません。高校生・受験生のみなさんも、大変困難な状況の中、学びを継続するべく、日々挑戦されておられることと思います。

 京都大学は1897 年の創立以来、対話を根幹とした自由の学風をモットーとして、創造の精神の涵養を目指してきました。歴代のノーベル賞やフィールズ賞受賞者をはじめとして、本学に学んだ卒業生が世界で活躍しているのはこの精神の賜物です。今後、新型コロナウイルスと戦い、あるいは共存の道を考えていくうえでも、本学は大きな役割を果たすでしょう。

 私は京都大学を、世界や社会へ通じるための「窓」として位置づけ、新しい時代の要請に応えていこうと思います。窓、すなわちWINDOW にちなんで、次のような方針を掲げています。Wild and Wise(野生的で賢い学生を育てる)、International and Innovative(国際的で革新的な能力を重視する)、Natural and Noble(自然に学び、高潔な人格を育てる)、Diverse and Dynamic(多様で変化に満ちた世界を理解する)、Original and Optimistic(独創性を明るい気分とともに育てる)、Women and the World(女性が輝く、世界の課題に応える環境を作る)、という計画です。

 本来は直接みなさんとお会いしてメッセージを届けたかったのですが、今年はWEBでの開催という新しい試みとなりました。様々なコンテンツを用意していますので、是非ゆっくりとご覧いただき、京都大学の魅力を感じ取ってください。